FXで資産を増やそうと最近大はやりです。これからはじめようという方必見ですいまさら聞けない外国為替についてここで勉強しておいてください。
外国為替とは、国際間の通貨のやりとりの方法のことです。現金ではなく有価証券を用いて決済するなどで、送金小切手や為替手形などが用いられます。外国為替は「がいため」という略称で呼ばれますが、これは「がいこくかわせ」という読みを省略したものです。外国為替は国家間の通貨の取引なので、通貨と通貨を交換することです。交換比率を決める方法はいくつかあり、1973年までは固定相場制が採用され為替レートは固定されていましたが、ドルの大量流失に伴って現在の先進各国は変動相場制へ移行しました。変動相場制になったことにより、現在のところ、通貨の交換比率は常に動いています。外国為替市場は外国為替取引がなされている場所として株における東京証券取引所のように思われがちですが、建物としては存在していません。これは概念上の市場で、外国為替の取引市場は電話やインターネットを通して取引を行います。共通認識、イメージ的な存在であるともいえるでしょう。東京とニューヨークとロンドンの外国為替市場は世界三大市場と呼ばれるほど取引量がぬきんでて多く、世界経済への影響も大きめです。外国為替市場の一日は、ニュージーランド市場が日本時間の午前6時半(冬季は7時)に開始した時から始まります。その後はシドニー、シンガポール、ロンドンなど次々と市場が開き、終わるのは翌日午前6時(冬季は7時)です。24時間、どこかの国の市場が必ず開いています。そのため平日ならば24時間いつでも相場は動いており、取引注文も受け付けています。眠らない市場ともいわれています。
国家間の通貨の交換比率である為替レートは、取引が行われている限り変動を続けています。外国為替の比率が動く根本的な理由は、貨幣の需要と供給の関係です。人気のない通貨が売られ、人気のある通貨が買われる時、2つの貨幣の需要のバランスが変化します。需要の変化は交換比率に影響を与えることとなり、結果的に為替レートの変動につながるのです。人気のない通貨の価値は下がり、人気のある通貨の価値が上がります。実際に物を売買する場でも、求める人が多い品物は価格が上昇しますが、通貨もそれは同じで求める人の多さがそのまま通貨の価値に反映されます。通貨がどのような理由で求められ、そして売られるのでしょうか。大きなものはファンダメンダルズによるものです。国家の経済成長率や貿易収支、卸売物価、経常収支などの指数のことですが、為替レートに中長期的な影響を及ぼします。貨幣の価値が上がる国はこのような数値が高く、よりよい成長性が見込める国です。ファンダメンダルズ要因は中長期的に為替の動きに影響を与えますが、この他に一時的な影響があるものとしては実需要因があります。実際に通貨が取引されたことによって価値が変わるもので、巨額の外貨が動いた時に影響が出ます。経済だけでなく、大きな自然災害や事故、政変や首脳交代などの政治的な要因も為替レートの変動因子になります。自然災害によって国の経済成長が鈍化すれば貨幣価値は下がりますし、戦争は景気を良くも悪くもしうるものです。たとえば市場には『有事のドル買い』という言葉があります。言葉の通り、世界のどこかで自然災害や国家間の戦争、紛争が発生するとドルが必要となり価値があがることを示しています。
外国為替の変動を利用した投資の手段はタイプ別に幾つかあります。外貨MMFという外貨を使った投資信託もありますし、外貨預金はそのまま外貨を定期預金として保有するものです。FXは為替レートの変動で差益を取ることが目的ですし、外国投信は外国債券や外国株で運用されます。このような外国為替を利用して行う投資には、数々の利点があります。政策金利の差は外貨を扱う上ではとても魅力的な要因で、これにより高い利息が期待できます。日本円は超低金利通貨で、普通預金の金利は1%未満まで落ち込んでいます。日本国内では、預金利息がほんの少ししかつきません。では、外貨預金はどうでしょうか。低金利通貨の日本円と比較すると、外貨はほとんど全てが高金利です。資産を外貨に替えて預金することで、外貨の金利に基づいた利息がつきます。資産の一部を日本円以外の形で保有する利点の一つに、円安発生時のリスク回避があります。日本国内で壊滅的な自然災害が発生し日本円の価値が下がるようなことがあった時、日本円しか持たずにいると資産は目減りします。日本の経済が停滞し、諸外国の経済の伸びが著しければ相対的に円は弱くなります。日本円の価値が大幅に下落した時、日本円のみで資産を保有している人は共倒れになります。資産運用の上で一部を外貨に替えておくことで、日本の持つカントリーリスクから資産の一部を回避させるリスク回避効果が見込めます。